2017年1月15日日曜日

新年明けましておめでとうございます:今年は人工知能関連が大きくブレークするでしょう

 新年明けましておめでとうございます。 

 今年も皆様にとりまして素晴らしい年となるようにお祈りいたします。


 今年は人工知能関連が全ての面で大きくブレークする年となるでしょう。 最近は、殆ど毎日人工知能関連の記事が新聞上に掲載されるようになりました。
 昨年までは、深層学習が大きく取り上げられ、この技術により、従来は適用困難、不可能であった様々な分野への人工知能適用が可能となるという期待先行型で大きく取り上げられているという感じでした。 まだまだ期待先行で、ブーム的なイメージがありますが、最近は人工知能の適用分野や適用内容が急速に広がりつつあることを感じるようになりました。

 過去にも人工知能が大きく取り上げられ、様々な分野での人工知能適用が試みられた時がありました。 「第五世代コンピュータ(1982-1992)」として、国が主導で様々な分野での人工知能適用が試みられました。 私も、幾つかのプロジェクトで人工知能システム構築を行ないました。 当時は、現代と異なり、パーセプトロンの発展型であるニューラルネットワーク(バックプロパゲーション法(1986))等の技術は開発されておらず、いわゆるルールベース型の人工知能を展開していました。

 現在の人工知能を取り巻く環境は様々な観点で大きく変化しております。 インシリコ(コンピュータ)関連では、CPU機能の急激な向上で、計算速度の桁違いの高速化、さらにメモリーも桁違いに記憶量を増やし、ネットワークもインターネットにより世界との境界を取り去りました。 現在は、ICT、IoT、さらにはビッグデータと人工知能技術と連携する事が必要、あるいは連携する事で従来とは異なる効果や結果が期待できる環境が揃ってきました。 さらに、時代的な変化により、従来は夢と考えられてきた自動運転、ロボット技術等の様々な分野が、現実のものや必要技術となり、この面からも人工知能技術との連携や適用が必要となっています。

 従来は、物事の単純化による法則化、数式化等々によるアプローチが様々な分野で適用され、問題解決の王道として展開され、素晴らしい結果や効果をもたらしてきました。 しかし、現実の世界では様々な要因が絡み、それらの要因が相互作用を行ない、結果や予想が困難といった複雑な分野も多数存在します。 これらの複雑な問題に関する解決アプローチは避けて通ってきたというのが現状でした。
 現在は、ビッグデータということで集積されるデータ量もひと昔前に比べて桁違いに大きくなりました。 この結果、従来のデータ解析手法では精度を保った解析は実施困難となっています。 またIoTの展開により、従来は扱う事や集積が困難であったデータもリアルタイムで集積する事が可能となり、医療や健康という観点での新たな解析が可能となってきました。 このような大量/リアルタイムデータの解析に人工知能等の技術適用が期待されます。 また、自動運転のように、法則化する事が困難で、異常事態への対応が強く求められる分野でも、ルール化や例外を許さない従来のアプローチによる展開は困難で、このような分野での人工知能技術の適用は重要です。

 化学の分野では今年も様々な発見や技術の展開があるでしょう。 従来のアプローチは、発見や真理の追求が中心でした。 この目的に従って、メカニズム解明等を目的として様々な分析機器を駆使し、実験プロトコルを決定し、きれいなデータを集めてデータ解析や要因解析を行なってきました。 この結果に従って、創薬ターゲットとなる蛋白や化合物を決めて新たな薬物を展開するという流れでした。 ターゲット蛋白や化合物が決まった後の薬理活性最適化過程は発見と異なり、正に試行錯誤の連続です。 発見等を主目的とするメカニズム追求研究とは異なる文化の世界です。
 人工知能の適用は、前記のような試行錯誤を中心とした創薬過程で大きな効果を発揮するものと期待されます。 発見型の研究分野への適用も、様々なJoulnalを俯瞰的に眺めて新たな知見を見出す等の、人間には負荷の高い作業への適用が人工知能の高い効果を期待出来るものとなるでしょう。

 人工知能の展開が大きく期待され、必要となっている時代が来ていることを強く感じています。 インシリコ(コンピュータ)関連技術の大きな変化がもたらす二次的な変化が、従来の技術で対応する事が困難な現状を生み出し、従来技術の適用限界を超えるものとしての人工知能技術が期待されます。 また、従来は夢として扱われてきた技術が時代の要請や変化により、現実のものとして取り組む事が求められるようになり、このような分野でも人工知能の展開が必要となっています。

 今後は様々な分野で人工知能技術の展開が期待されます。 特に本ブログで取り上げる、化合物や生体を適用対象とする分野では、人工知能技術を適用する時に様々な留意点が存在する事も事実です。 これらの留意点を認識し、クリアする事が出来なければ、人工知能を適用しても正しい結果が得られないだけでなく、間違った答えに導かれる可能性が高くなることのあることを強く意識する事が必要です。
 化合物に関する様々な分野、生体が関与する医療関連の様々な分野。 これらの分野への正しい人工知能の適用が今後強く要求されるでしょう。

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